佐野弘翔 谷正輝 2人展「ゾーエとロゴス Zoe I Logos」2024.12.17tue~12.25wed
Bricolage(ブリコラージュ)では、佐野弘翔 谷正輝 2人展「ゾーエとロゴス Zoe I Logos」を開催致します。
佐野弘翔 谷正輝 2人展
ゾーエとロゴス Zoe I Logos
2024.12.17tue~12.25wed 11:00~18:00
展覧会説明
古代ギリシャ哲学において、生命・生きるものを示す「Zoe(ゾーエ)」
世界万物を支配する理法・宇宙理性を示す「Logos(ロゴス)」。
自画像や抽象画など様々なモチーフを通じて
この世界を描いてきた佐野弘翔の作品にゾーエを、
物質の特性や行為の痕跡などを通して制作理論と共に表現してきた谷正輝にロゴスを、
それぞれのテーマを作家が担う形で構成された展覧会です。
作家トークイベント
13:00-14:00 12.22.sun
谷正輝 (たに まさき)
兵庫県神戸市出身。2012-2017 までを静岡で活動し、静岡県立美術館実技室インストラクターを務める。
2018は京都にある SANDWICH で PixCell制作チームに所属し、作品制作のアシスタントを担う。現在は神戸市へ拠点を移して運動療育・芸術療育を中心とした放課後等デイサービスを運営する。
独自の制作理論「支持体論」をベースに立体・平面・映像・パフォーマンスなど、いくつかのメディアを横断して表現している。
合同会社Bambrook(バンブローク)代表。エンジェルスマイル株式会社 役員。
活動歴
〈2024〉
ERGENCE DES MATIÈRES7、出品作品収蔵
(パリ、Galerie Akié Arichi) 10th Geoje International Art Festival、出品作品収蔵
(韓国、ユギョン美術館) Masaki TANI solo exhibition -Graviternal-、 出品作品収蔵
(大阪、MI gallery) Flower Art Show Case Award 2024 優秀賞 受賞
(東京都、東京ミッドタウン) Link 展(京都府、京都市京セラ美術館)
〈2023〉
Young Creators Award 2023 大賞 受賞
(大阪府、MI gallery) UNKNOWN ASIA 2023 審査員賞 受賞
(大阪府、グランフロント大阪) Art Shopping MI Gallery 出展
(フランス、カルーセル・デュ・ルーブル) カチュウ展 出展
(京都府、嵯峨美術大学附属ギャラリー) 谷正輝 個展 -syncasync- 出展
(兵庫県、Gallery Bricolage)
〈2022〉
Any Kobe with Arts トロフィー依頼制作 Any Kobe with Arts 招聘作家
(兵庫県)
〈2021〉
かけがわ茶エンナーレ 2020+1 招聘作家
(静岡県) MI ギャラリー 写真作品収蔵(大阪府)
statement
私は「間・間合い」と「支持体論」をベースに制作しています。
間とは、何かと何かの物理的な距離や空虚な空間、連続している事と事の間の時間的な余白(リズムやテンポ)、心と心のコミュニケーションの調節など精神的な繋がりなど、様々な表現で使用されます。私の「間(ま)」とはそれらを含みながら、総体的な意味として「対象と自分を同期させるもの」であり「対象への知覚認識に影響を与えるもの」として働く何かを指します。
例えば「見える」という知覚認識は、対象との間を行き来する光を介して、「私の前にりんごがある」と分かるようにです。
「間合い」とは、主体性を持った存在(私)が、その「間」を認識しながらコントロールしようとする、具体的で身体的な行動によって感じている事を意味します。
上記の「同期させるものの存在」を考えた哲学が、私の「支持体論」です。支持体とは絵における紙やパネルなど、材料になるようなものです。
それと同時に、アートの本質(目に見えないもの)を見る人に同期させるもの(理解させるもの)としても存在すると言えます。
人もものも世界の現象も魂も、マクロな視点からは「あらゆるものが支持体として仮の状態で存在している」と同時に、ミクロな視点では「真な状態として完璧に存在している」ということが「支持体論」です。
佐野弘翔(さの しょう)
1991年 静岡県富士宮市生まれ
2016年 静岡大学大学院教育学研究科教科教育学専攻美術教育専修造形制作論 修了
画家として活動しながら、コンセプトをもとにしたパフォーマンスや、壁画制作をしています。
現在の表現テーマ「行為と結果の間を行き来して、見つけられなかったものを探す。」
イベントで練り歩きながら即興的に描くにがおえ「にがおえちんどん屋」を実演。
活動歴
2009年より
遠州横須賀ちっちゃな文化展にて 参加・出展
静岡市葵区、北街道沿いにあるレンタル暗室&ギャラリーとりこにて 3ヶ月に一回の「ちいさな美術展」に不定期で出品
2011年
11月 沼津、ギャラリーE・SPACEにて 初個展「ドンクサス展」
2012年
沼津アート名店街に出展 新進アーティスト作品展 審査員賞 「pregnant」
2013年
4月 富士芸術村にて 2人展「佐野しょう・谷正輝展」
6月 金座ボタニカにて 個展、「H氏コレクション展」に合わせ
8月 gallery SUNにて 個展「impulse」
9 月 ごてんばアートクラフトフェアに出展
10月 遠州横須賀ちっちゃな文化展にて 佐野翔個人で出展「ライブドローイング」
11月 沼津市民芸術祭にて 水彩部門 入選 、清水 ootaki Art&Designさんにて 個展「impulse2」
12月 静岡県立美術館にて 学生アートフェスティバルに出展 作品「conflict」 3000 ×3000mm
2014年
3月 新進アーティスト作品展 優秀賞 作品「calling」
5月 富士宮 RYU GALLERY にて「Young Artist in SHIZUOKA」展に出展、富士ロゼシアターにて 「モモクリテン」に出展、清水マリンパーク開催「シズオカ×カンヌウィーク」にて「似顔絵描きます」パフォーマンス 「似てない似顔絵」を描く。これ以降、イベント出展でにがおえのパフォーマンスを始める
6月 焼津 美容室K☆HAPPY ーギャラリーYellowPassionにて 「ART at Yellow Passion」展に出展
2015年
6月 藤枝市ema galleryにて 個展「raining」
6月 静岡市葵区研屋町 金座ボタニカにて 個展「cry out」
2018年
10月 東京 目黒 貸しスペースrusuにて 「佐野と近藤」展
2019年
11月 焼津市にて 焼津アートライン 昭和通り文具のムラヒロ 扉に絵を描く
12月 富士宮市野中 Space Wazoにて 佐野弘翔個展「岐路に咲く華」
2020年
富士市吉原 アトリエtechiにて 佐野弘翔個展「すばらしいせかい」
2021年
富士宮市 縄文DNA展にて 作品 「はなたばのかけら」
2022年
3月 玉川村フォトスポットプロジェクトにて 乙字ヶ滝駐車場 約5メートル×15メートルの壁画制作 「OTSUJIGATAKI」
8月 兵庫県加古川市 ガレリアプントにて 個展「すばらしいせかい」
11月 玉川村フォトスポットプロジェクトにて 玉川村公民館入口施設に壁画制作 「田舎の生活」
2023年
8月 兵庫県加古川 ガレリアプントにて 個展「しやぼてんふわり」
今回の制作に寄せる思い
業務の休憩中。机の隅。 「ゾーエとロゴス」というタイトルの下、改めて佐野弘翔という画家がどのような表現を自分に期待しているのかを問うてみた。
どんな絵を見たかったか。 ふと自分の頭に残っている「荘厳」「神々しさ」というキーワードが埃の下から顔をもたげた。
言葉の意味を検索。おごそかで立派、見事。
では、「おごそか」とは?威厳があって心が引き締まる様。堂々としている。威風堂々。
では、神々しさにつながる「絢爛」とは。きらびやかで美しい様。
ふと日常を過ごすと、その日常に溶け込む絵を志向している。それは決して悪くない。日々のなかからこそ私たちは愛しさを得ているんじゃあないのか。
では、芸術には何ができる?私の手を通した箱庭の中に何を作ろうか。
「つい僕は、いつも大事なことを忘れてしまう」ー2011年の個展に寄せた冒頭の言葉。ふと手に取り開いてみた過去の記録。
いいんじゃない。作品の中くらい、聖域(サンクチュアリ)があっても。妄想していても。 何を以て「君」は逃げた、と決めつけるのかね。
臆病な「君」を、「僕」は守ってあげなきゃいけないよね。
大丈夫。生きることは怖いことと楽しいことの右往左往。
だからこそ、君と僕の間をつなぐ通路に、荘厳さを置いておこう。
それが、僕の作品ができること。